風邪をひいたら内科へ、目ヤニや調子が良くない時は眼科へ。
でも、肩こりや関節が痛い時などはどこの医院に行ったら良いのかわかりにくくありませんか?
骨折など重度の症状なら即座に整形外科で治療してもらいますが、日々のちょっとした体調不良は見逃しがちです。
体の痛みが出たら整骨院や整体を思い浮かべますが、中でも整骨院と接骨院と整体がわかりにくい。
そこで、整骨院と接骨院と整体の違いや使い分けなど調査してみました。
整体と整骨院と接骨院とは?
3つの大きな違いは施術する先生の資格に違いがあります。
■整骨院・・・国家資格の「柔道整復師」を持った人が開業できる(健康保険OKの場合あり)
■接骨院・・・整骨院と同じ
■整体・・・国家資格がなくても開業できる
このような違いで呼び方が異なっているというわけです。
もう少し深掘りして紹介していきます。
ちなみに下の方でそれでは、どのような状態のときにどこに通えばいいのかについて説明していますので、その情報を知りたい人は飛ばしてください。
整骨院と接骨院
整骨院、接骨院ともに医院の先生は国家資格である「柔道整復師」を持っています。
柔道整復師とは一般の病院同様に健康保険を用いての施術が認められているので、費用的には負担が少ないと言えます。
骨折・脱臼・捻挫などの施術は基本的ですが、リハビリや介護などを手掛ける先生もいます。
そして整骨院と接骨院の違いですが、基本的には名称の違いだけであって明確な区別はありません。
どちらも「柔道整復師」の国家資格を有しており、呼び方の名称が違うだけです。
但し、それぞれの医院によって施術や技術の違いもありますので、あなたがお住まいの土地で長く開業しているところがベストです。
「柔道整復師」は国家資格と言っても試験は筆記が主で、普通ですと試験合格後の数年間は既存の整骨院や接骨院で経験を積んでから開業になります。
ですので、経験を積んだ先生が居る長く開業している医院がお勧めです。
整骨院と接骨院の2つの呼び名の由来とは
なぜ整骨院と接骨院と名称が2つあるのかと言うと、そもそも「整骨院」との名称は国の法律では認められていませんが、都道府県の認証のなかで皆さんの感情として「整骨」が支持されているからです。
よく「ほねつぎ」と看板が掲げられていますが、それは「整骨院」と「接骨院」のことを指します。
施術自体は同じことをしますが、接骨院という名称は骨を折ったときにひっつけるイメージがあるために、施術を受ける側からすると「整骨院」の方が、通いやすいところからこの名前を使うところもあります。
ただし、すべて「整骨院」という名称を使えるわけではなく、各地の保健所が認めるかどうかになるそうです。
整骨院と接骨院のかかり方
整骨院や接骨院では、健康保険の適用可とよく言われていますが、キチンとルールを守って施術を受けないと適用されない場合があります。
国民健康保険などは各地自治体での運営ですので、それぞれの適用ルールを守って施術を受けてください。
国民健康保険が適用になる場合
①骨、筋肉、関節のケガや痛みで、その負傷原因がはっきりしているとき
②医師や柔道整復師に、骨折、脱臼、打撲及び捻挫等(いわゆる肉ばなれを含む。)と診断又は判断され、施術を受けたとき。出典:大阪市
ただし、上記内容であっても骨折や脱臼は、応急手当以外はお医者さまの同意を得ないといけないことになっています。
国民健康保険の適用とならない場合
①慢性や疲労の肩こりや筋肉痛
②脳疾患の後遺症などの慢性化したもの
③他の保険適用病院での同じ場所の負傷など
④労災が適用されているケガ
つまり、肩こりや腰の原因のわからない痛みや疲れなどは柔道整復師の先生のいる接骨院や整骨院では保険対象とならないということになります。明らかに負傷したケガが原因でないと保険対象とはなりません。
柔道整復師とは
接骨院や整骨院を運営できる柔道整復師とはどんな職業なのでしょう。
スポーツや日常生活の中で生じた、打撲、捻挫、脱臼および骨折などの各種損傷に対して、外科手術、薬品の投与等の方法によらずに、応急的もしくは医療補助的方法により、その回復を図ることを目的に施術を行う。
出典:厚生労働省職業安定局による職業紹介主な治療の内容
・患部の評価・・・問診・視診・触診などにより状態を把握し、業務範囲であれば治療方針をきめる
・整復・・・手技により関節のズレなどを正常な状態に戻す
・固定・・・ギブスやテーピング
・後術・・・早く正常な機能を取り戻すためマッサージなどの手技療法、運動療法、温熱療法など
・指導管理
整体院とは
整体院の先生は整骨院や接骨院とは異なり国家資格はありません。
一般的には整体の専門学校を卒業した先生が専門学校等の発行する民間資格を基に開業しています。 よって、施術費は健康保険適用外となります。
料金面ではマイナス面が多いような感じですが、整体というのは古来より日本に伝わる施術で、骨格や筋肉の歪みをとるので技術力が高ければもちろん体調もよくなります。
また女性には姿勢を正して美容にも効果があるとも言われています。国家資格などが無い分、地元で支持されている医院が安心できます。
肩、腰が痛い時はどこに行けば良いか
慢性の肩こりや腰の痛みであれば、保険がきかないので値段的には接骨院や整骨院、整体などどれを選んでも実費です。
事故やスポーツなどでのケガであれば、「柔道整復師」の免許を持った整骨院や接骨院では保険が適用となるために負担は少ないです。
・慢性の肩、腰の痛み・・・接骨院・整骨院・整体(どれも実費)
・ケガ・・・接骨院・整骨院(ただし、脱臼や骨折は応急手当以外は病院)
肩こりや腰の痛みは軽く見がちですが、まずは整形外科に受診して頂いてレントゲンを撮るなど専門家の診断を受けましょう。
頸椎(首の骨)や脊椎(背骨)を痛めている可能性もあります。骨に異常が無ければ体が凝り固まっているのでしょう。
整骨院、接骨院そして整体院どちらでも良いと思いますが、待合室には同じ悩みを持った患者さんも居ますので、先生の対応などを雑談まじえて聞いてみるのも良いかと思います。
まとめ
以上、整骨院と接骨院、整体の違いと肩こりや腰の痛みのときにどこに通えばいいのかについてです。
あらためてまとめると
・整骨院と接骨院での先生は、国家資格の柔道整復師の免許を持っている
・整体は免許を持たずにできる
・肩や腰の慢性的な痛みに対しては保険が適用外となるためどこに行っても実費負担となる
・整骨院と接骨院では、ケガの場合には、(骨折・脱臼以外)保険適用ができるが整体は保険がきかない
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