レガシーの意味を簡単に解説!使い方やオリンピックで使われた話

「レガシー」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?

よく耳にするのはスバルの「レガシィ」という車ですが、ITでも「レガシー」という言葉が使われたり、オリンピックでも使われていたりします。

さて、「レガシー」の本来の意味はどういった内容なのか。

この記事ではレガシーの意味や使い方についてご紹介していきます。

レガシーの意味とは?

まずはじめにレガシーの意味についてですが、

レガシーの意味とは

・遺産や先人の遺物
・日本語では過去に先人によって築かれた物理的、または精神的な遺産

という意味になります。

レガシーはポジティブ・ネガティブ両方の意味合いで使用されているのです。

ポジティブな意味は先人が残した偉大な遺産、ネガティブな意味合いとしては、時代遅れという意味で使われます。

ちなみに、一般的には、「レガシー」と表記しますが、車の方は「レガシィ」が正式名称。

馴染みのある車の方のレガシィの意味を調べてみると「大いなる伝承物」、「後世に受け継がれてゆくもの」という意味合いで命名されていますので、本来のレガシーを元にした造語であることがわかります。

 

レガシーの使い方

レガシーという言葉は、意味あいが仰々しい感じもしますので、普段使いは難しそうです。

ただ、IT関連だとたまに「レガシー」という言葉が出てくるので覚えておくといいかも。

最近、一番印象に残ったレガシーの使い方は、2020年の東京オリンピックの会議で語られた小池百合子都知事の言葉ではないでしょうか?

都民ファースト、アスリートファースト、そして、必要なレガシーをワイズスペンディング(賢い支出)で使って作っていくという東京2020に向けたベースになるものと思っております

必要なレガシー(有形無形にかぎらない遺産)をコストがかからないように作っていくという意味なのでしょうが、横文字が重なるとわかりづらくなりますね。

会話や文章の中でレガシーはどのように使用していけばいいのか、例をいくつか紹介します。

レガシーの使い方

・1度流行したものはその後レガシーとなるが、数十年後に再び流行する場合がある
・洋服ダンスに大切に収納してある洋服は、すでにレガシーとなっている
・彼女が成し遂げた偉大な研究は、レガシーとなりその後も多くの研究者に影響を与えている
・このプロジェクトをこのままレガシーとしても良いのか
・レガシーな環境でも使えるアプリ

日常会話で「レガシー」を使うには少し重い感じもしますね。

ただ、例えば職場にいるお局さまなどでもよく言えば「会社にとってのレガシー」でしょうし、口うるさい上司も、それまで会社を支えてきた「レガシー」と言えなくもないです。

「遺産」は時として悪いものもありますが、レガシーと横文字にしてしまえば良い印象になるので、工夫次第では「魔法の言葉」にもなりますね。

身近でレガシーを使ってみた例

・○○課長は、勤続○年、会社のレガシーとして活動してこられました
・あなたの作った(資料など)はレガシーとなり私たちに影響を与えました。
・80年代のファミコン名作ソフトは私にとってはレガシーとなっている

レガシーには古いものだけれども特別な価値のあるものという意味合いの雰囲気があるので、いろんなところで利用できそうですね。

 

オリンピックでのレガシーとは?

本来の意味が「遺産」ですので、スポーツの祭典、オリンピックでも使われやすい言葉ですよね。

レガシーは東京都知事がオリンピックに関する発言でしばしば使われていることでも、注目されています。

オリンピックにおいてのレガシーは、未来に残せる良い影響を与えるものという良い意味で使われています。

そして、オリンピックレガシーという言葉でも表現されることもあります。

これには定義があり、オリンピックのきまりとして制定されているオリンピック憲章でも使われている言葉なんです。

「オリンピック競技大会のよい遺産(レガシー)を開催都市ならびに開催国に残すことを推奨する」
オリンピック第1章2項

そこで、オリンピックレガシーを採用し、形あるもの、形がないものも併せてオリンピックをきっかけにできる「遺産」と呼べるものを造るという意味となりました。

オリンピックレガシーとは?

IOCが考えるオリンピックレガシー

「長期にわたるポジティブな影響」

日本に例えてみると、1964年に行われた東京オリンピックでのオリンピックレガシーが思い浮かびます。

当時は、敗戦から20年だったために、「敗戦からの復興」という意義を掲げて国際社会に返り咲くという目標もありました。

・東海道新幹線
・首都高速道路の整備
・体育の日が制定される

これらを見ると戦後の日本の復興に貢献した交通整備がレガシーとして残ったことがわかります。

そして、オリンピックレガシーは目に見える物だけではなく、目に見えないものも遺産となります。

ロンドンオリンピックでレガシーとされたもの

・オリンピックパークや設備
・交通整備
・280~410ポンドの経済効果
・失業者の雇用創出
など・・・

これら以外に、オリンピックを観にくる観光客などでその国が潤ったこともオリンピックレガシーとなります。

ただし、良いことばかりではなくリオオリンピックではその後使えないオリンピックの競技施設などもあり費用だけ食い続ける「負の遺産」と悪い形で例えられることもあります。

ですので、2020年東京オリンピックに向け小池都知事が必死になるのもわかりますよね。

報道ではレガシーとなる豪華な競技会場などが話題に上ることが多いですしわかりやすいですが、その他のオリンピックレガシーとなるものは、

・オリンピックに向けた人材教育
・オリンピックをきっかけとする国民全体のスポーツに対する意識向上

といった形がないものにも当てはまります。

ちなみに現在、東京オリンピックのレガシーを作るため文部科学省ではスポーツ・カルチャー・イノベーション・ヒューマン・ユニバーサルといった5つの目標を掲げています。

この目標を達成させオリンピック終了後も日本に好影響が残るようなレガシーを残すために、現在各地で人材教育や施設の整備が行われています。

 

まとめ

以上、レガシーの意味と使い方やオリンピックを事例にしたレガシーの解説でした。

普段あまりレガシーという言葉は使わないかもしれませんが、ふとした時の会話で出てきたときに困らないように頭の片隅に置いておくといいかもですね。

特にIT関連で使われる際は多いようですので、レガシーの意味を抑えておきましょう。

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