サーキュレーターや送風機、扇風機はどれも風を送るものですが、それぞれの違いって何なのでしょうか?
また、名前が違うからこそ選び方で実際に悩む方も多いようです。
年々電気代や灯油代が上がっている今、エアコンや暖房と併せて使うと節電になると言われていることから扇風機や送風機ではなくサーキュレーターを買うべきか迷っている方も多いとか。
そこで、この記事ではサーキュレーター、送風機、扇風機の構造の違いと選び方を解説します。
それぞれの違いを理解して上手に生活に取り入れてみてほしいなって思います!
結論:サーキュレーター、送風機、扇風機の違い
最初に結論としてサーキュレーター、送風機、扇風機の違いをまとめておきます。
サーキュレーター:部屋内の空気を循環させることが目的
扇風機:うちわのような優しい風を身体に浴びて涼むことが目的
送風機:サーキュレーターと同じ(サーキュレーターのことを送風機とも呼ぶ)サーキュレーターよりデザイン性が優れてる
では、それぞれより詳しく特徴と使いみちなど違いをまとめていきます。
また、なぜ電気代が安くなるのか、用途に合わせた選び方もまとめてありますので、よければチェックしてみてください。
サーキュレーター、送風機、扇風機の違い
サーキュレーター、送風機、扇風機はどれもプロペラを回転して風を起こしますが、各々特徴と構造に違いがあります。
サーキュレーターの特徴と違い
サーキュレーターの語源は「circulator」という英語で「循環機器」の意味から来ています。
つまり、空気の循環を目的として作られていますので、扇風機のように広い範囲に風を送るのではなく、新鮮な空気を取り込みながら遠くまで風を送れるよう直進性の高い風を作り出します。
サーキュレーターの構造
サーキュレーターの構造は、扇風機と同じくプロペラを回転させて風を起こしますが、サーキュレーターはプロペラの前に風切り羽が設置されています。
風切り刃で風の向きを変え、らせんを描かせることで周りに広がろうとする風をまっすぐ進ませます。
また直径を小さくして高速でプロペラを回転させ風速を早めています。これにより遠くまで強い風を送りやすくなります。ホースで水やりをする時に、先を水で握ると勢いがますと同じことですね。
この構造上、サーキュレーターは小型のもが多く風が強いため、扇風機に比べて音がうるさくなります。
サーキュレーターのほうが風の強い分、扇風機に比べて涼しいと言えるかもしれませんが、長時間強い風にあたると体温の低下をまねきますので注意が必要です。
サーキュレーターの使い方
サーキュレーターの使い方としては、夏はエアコン、冬は暖房機器と併用することで節電・省エネ効果が期待できます。
暖かい空気は部屋の上部に、冷たい空気は部屋の下に溜まるのでサーキュレーターの風で拡散し、上下の温度差を解消することができるわけです。
また、部屋同士の冷暖房を循環させたり、それらと合わせて直接衣類に風を送ることで洗濯後の部屋干しにもおすすめします。
暖房時の使い方
暖かい空気は部屋の上部に溜まるため、サーキュレーターを天井に向けて空気を循環させましょう。
また高い家具の上にサーキュレーターを置いて、床にむけて風を送ることでも空気を循環できます。
冷房時の使い方
冷たい空気は部屋の下に溜まるため、サーキュレーターを床と平行に置いて空気を循環させましょう。
または冷房に直接風をあてて冷気を分散させる方法もあります。
送風機の特徴と違い
送風機という言葉は、
・業務用や産業用サーキュレーターとして大型の送風機
・家庭用のスリムファン
この2つの意味で使われます。
ただ、送風機=サーキュレーターと考えていいでしょう。
業務用や産業用の送風機は、工場、駐車場、店舗などの空気環境の改善のために家庭用サーキュレーターと似たような使われ方をしていますね。
ちなみに、スリムファンは縦長で省スペース、デザイン性も優れているタワー型の扇風機です。家庭で扇風機と同様に使われています。
送風機の構造と使い方
業務用・産業用の送風機は、家庭用に比べより複雑な構造と大型化している送風機のこと。
反対にスリムファンの構造は一見、外からプロペラが見えませんが内部でプロペラが回転しています。
その構造から縦長の風が吹き、デザイン性も良いことから人気になりつつある商品ですね。
ただ強い風を送ろうとすると音が大きくなり、また分解清掃ができないため使用期間が長いほど埃が内部に溜まり、送風効率が悪くなったりカビの原因にもなりますので注意しましょう。
扇風機の特徴と違い
扇風機はその名通り、扇やうちわのような優しい風を身体に浴びて涼むことを目的にとしています。
サーキュレーターのような直進性の風ではなく、首振りと併せることでより広範囲に風を送ることができます。
風が弱く周囲に広がって風を送るため、広い部屋の空気を循環させる効果はあまり期待できません。
扇風機の構造
扇風機の構造はプロペラを回転させて風を作り出し、回転速度によって風の強弱をつけることが出来ます。
プロペラの羽が少なければ強い風になり、羽の数が多いほど優しい風を送ることができます。
現代の扇風機には優しい風が求められているため5枚羽が主流ですが、昔の扇風機は強風を送ることが目的だったため、プロペラ3枚の構造でした。
エアコンが普及し扇風機の構造も変わってきたようですね。今でも風量を求められる換気扇やサーキュレーターは3枚羽が主流です。
扇風機の使い方
扇風機は風を浴びて涼むものですが直接身体に風を受けると冷え過ぎたり、目や肌が乾燥するといった問題があります。
それを防ぐには、扇風機の風を壁に当てて跳ね返ってきた風を身体にあびると良いでしょう。
また空気を循環させたいけどサーキュレーターを買うほどでない場合、部屋が広くなければ扇風機でもサーキュレーターの代用になります。
サーキュレーター、送風機、扇風機の選び方
サーキュレーター、送風機、扇風機の選び方をそれぞれの構造と違いからまとめてみました。
違いまとめ | |
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サーキュレーター | <メリット> 温度や空気を循環するのに最適。 <デメリット> 人に当てて使うには風が強すぎる。 角度がほぼ固定されている。 音が大きい。 おしゃれなデザインが少ない。 |
送風機(スリムファン) | <メリット> デザインが良く見栄えがする。 スリムで少スペース。 <デメリット> 風を強くすると音が大きい割に、サーキュレーターより風が強くない。 角度調整があまり出来ない。 空気循環には向かない。 |
扇風機 | <メリット> 優しい自然な風で涼まれる。 風量の調整が出来て音が静か。 角度を自由に変更できる。 <デメリット> 広い部屋の空気循環には向かない。 おしゃれなデザインが少ない。 |
以上の違いからサーキュレーター、送風機、扇風機のおすすめの選び方は、
機能よりインテリア性を優先するなら「送風機 (スリムファン)」
部屋で暖かく過ごしたい、涼しくすごしたいなら「サーキュレーター」
エアコンが苦手、直接涼まりたい、音が気になる、広くない部屋の空気循環なら「扇風機」です。
それぞれの選び方はメリット、デメリットが見えてくるとわかりやすいですね。
なんで電気代が安くなるの?
そもそもサーキュレーター、送風機、扇風機で空気を循環させるとなぜ電気代が安くなるのでしょうか?
それは単純な話、エアコンの運転を抑えることにつながるからです。
部屋の空気を循環させることで、部屋の中をすぐに暖めたり涼しくしたりできます。そのためエアコンの温度を上げすぎたり下げすぎたりする事が少なくなります。
エアコンの温度設定を1度変えるだけで、10%の節電になると言われています。
サーキュレーター、送風機、扇風機で空気の循環をよくすることで、エアコンの設定温度が適正になって節電に繋がるのです。
また今まではACモーターを搭載した構造が主流でしたが、より省電力なDCモーターを搭載したサーキュレーター、送風機、扇風機が発売されています。
本体価格が高くなりますが、電力を抑えたい方はDCモーター搭載のものを選ぶとよいでしょう。
サーキュレーター、送風機、扇風機の違いまとめ
最後にそれぞれの違いを簡単にまとめてみました。
●サーキュレーターは、音が大きいですが直進性のある強い風を送ります。
●送風機は、強い風を送ると音がうるさくなりますがデザインに優れて省スペースです。
●扇風機は、音が静かで優しい風を送ることができます。
それぞれの違いから、より最適な選び方は、
部屋でより暖かく涼しくすごしたいなら「サーキュレーター」
インテリア性を優先しつつ涼まりたいなら「送風機」
エアコンが苦手な方や直接風を受けて涼まりたい方、音が気になる方、広くない部屋の空気巡回には「扇風機」がおすすめです。
上記は選び方の一例ですが、それぞれのメリットデメリットを踏まえると最適な選び方かと思います。
サーキュレーター、送風機、扇風機の違いはわかりやすいので、その構造と特徴を知ると選び方もハッキリしてきますね。
以上、サーキュレーターと扇風機と送風機の違いを構造や選び方と一緒に解説でした。
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