ふわふわの生クリームと鮮やかなフルーツが目を惹きつけるパンケーキ。
近年、パンケーキ専門店が続々と開店し、1時間2時間待ちは当たり前、常に客足が絶えない人気っぷりが続いていますね。
ところでパンケーキはホットケーキと同じ材料と作り方ですが、この2つの違いはなんでしょうか。
多くの方は、それぞれの違いがあやふやになっているかもしれませんね。パンケーキ・ホットケーキと呼ばれる語源もあまり知られていません。
当記事では、そんなパンケーキとホットケーキの違いと語源をご紹介します!
パンケーキとは?
小麦粉、卵、ベーキングパウダー、水(牛乳)で焼いたもの。
パンケーキはホットケーキと違い甘みを抑えて、ベーコンやレタス、スクランブルエッグといった食事と合うように焼きます。
生地に水あめを入れて少し甘みを出すお店もあます。
具材に合わせてパンケーキを薄くしたり厚みを出すため「パンケーキが薄くて、ホットケーキは厚みがある」という比較は正解ではありません。
ようは生地の味を主張させず、具材を引き立たせながら頂くのがパンケーキ。
ホットケーキとの違いは単体で食べる事は想定しておらず、そのまま食べると物足りなさを感じるようです。
パンケーキの語源
パンケーキの語源の諸説は2つあります。
①フライパンで焼いたケーキのため。
②「パン」は底が浅く平らになっているフタのない片手鍋。薄く丸く伸ばす焼き方がパンの底に似ていることから。
語源は2つとしていますが、似通っていることから実質は1つの語源と判断して良いかもしれません。
ホットケーキとは?
小麦粉、卵、牛乳、砂糖などを混ぜて、フライパンで焼いたもの。
パンケーキと違いやや厚めに焼くことが多く、甘い生地にあわせて生クリームやシロップ、フルーツと一緒に頂くもの。
ホットケーキの語源
ホットケーキの語源も諸説が2つあります。
①ホットプレートで焼いていた事からホットケーキと呼ぶようになった説。
②ホットケーキミックスを発売した社長が「温かいケーキだからホットケーキ」と名づけたことが始まりと言う説。
ホットケーキの語源は上記の説が代表的ですが、アメリカにもホットケーキ(hotcake)という名称はあります。ただし、一般的ではないようです。
森永製菓の見解は?
では、ホットケーキミックスやパンケーキミックスの発売元はどのように区分しているのでしょうか。
調べてみたところ森永製菓では「甘さの違い」とベーキングパウダーの量の差による「膨らみの違い」で区分しているようです。
2つの違いは甘みがあってふわふわの生地に焼きあがるのがホットケーキ、薄くて甘さが控えめの生地に焼きあがるのがパンケーキのようです。
無糖ホットケーキミックスしかなかった頃に甘いホットケーキミックスを森永が1957年発売したことから「ホットケーキ=甘い」というイメージが定着しました。
カフェや外国での違いは?
カフェによって違いがあり、ハッキリと決めているところは少なく、多くは甘いものがホットケーキ、薄いのがパンケーキとしているようですね。
また、外国ではパンケーキと呼ぶため、ホットケーキと伝えても理解してもらえないようです。
ホットケーキやパンケーキのような食べ物は世界中の様々な国で食されていて、各国によって材料や分量などレシピに違いがあります。
クレープやケーキ、プディング状のものから食事用として甘みが控えめのものなど様々です。
例えばフランス ではガレット。主にそば粉で薄く焼いたクレープ上のもの。語源は小石を意味するガレ(galet)から。
モーニングでガレット♡♡ pic.twitter.com/ef97qFan6R
— りんご@こてちゅのお嫁さん (@sjEFJVZrbQrHPr6) 2017年11月16日
ハンガリーでは パラチンタ。薄く焼いてジャムをつけたり、肉やハムを包んで食べることも。語源はラテン語の「平たいケーキ」である「プラケンタ」(Placenta)から。
山羊座の会 発足 !
ハンガリー名物 パラチンタを食べながらお互いの誕生日を祝う。そして二次会へ
pic.twitter.com/2FTVVPo8o7— mickey (@apoll013) 2016年1月21日
日本のパンケーキの歴史
ざっくりとですが日本のパンケーキの歴史をご紹介しますね。
1884年 | 「パンケーキ」が雑誌に掲載される。 |
1914年 | 東京上野で、現在の「ホットケーキ」に似たどら焼きが発売される。 |
1923年 | 東京のデパートの食堂で「ハットケーキ」という名前で売り出される。 |
1931年 | 日本で初めてホットケーキミックスが発売される。その際に「暖かいケーキだからホットケーキ」と名付けたとされる。 |
1957年 | 加糖の「森永ホットケーキミックス」発売。。 |
2010年頃 | パンケーキ専門店のオープンが続き、日本ではパンケーキブームとなる。 |
1931年時点では無糖のホットケーキミックスのため、焼きあがったものはパンケーキに近い味と思われます。
ブームのきっかけ
これまでシロップやバターが主流でしたが、以前とは違い山盛りの生クリームに色とりどりのフルーツが盛られて、おしゃれスイーツへ様変わりしたからですね。
ブームが落ち着いた今でも定番のおしゃれスイーツとして人気は健在で、今はインスタ映えを狙って若い女性客がいっそう増えているようです。
1月25日はホットケーキの日!
1902年北海道旭川で日本最低気温の日を観測、寒い日にはホットケーキを食べて暖まってもらおうと森永が制定しました。
冬の時期の鍋も良いですが、ホットケーキの甘さで温まるのもたまには良いかもしれませんね!
パンケーキとホットケーキの違いまとめ
パンケーキとホットケーキの違いとしては、
パンケーキ | ホットケーキ | |
違い | 甘さを押さえて主食としてもデザートとしても作られる。 | 生地に甘みがあり分厚くてふわふわな食感が多い。主にデザートとして作られる。 |
語源 | フライパンで焼いたケーキ。フライパンの底のように焼くことから。 | 温かいケーキだから。ホットプレートで焼いたことから。 |
材料や作り方が同じでもそれぞれに違いがあって面白いですね。
以上、パンケーキとホットケーキの違いを解説!それぞれの語源も調査してみたでした。
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